カスタム検索
ビジネス書「極上三言」 突出した個性
Ads by Google
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
突出した個性
壁を壊す壁を壊す
(2007/11/02)
吉川 廣和

商品詳細を見る



●「ないない尽くし」の中で、いかに成果を上げるかが仕事である。
●肥大化が問題なら、まず物理的に小さくしてしまえばいい。
●効率化とは、価値を生まない仕事を、どのくらい捨てるかである。



うわ〜、すっげえ人だな、この著者。読みながらそう驚嘆する。賛否両論あるだろうけど、「すごい」ってのは一致するはずだ。本書は、「DOWAホールディングス」という会社を「破壊的改革」で立て直した著者が、自身の足跡を振り返ったもの。

いえね、この「改革」がほんとすごいの。もう問答無用でばっさばっさと遂行していく。かくて出来上がった現在の会社の形が、面積1500坪のだだっ広いフロアに一切仕切りの壁を撤去したというオフィス。「自分の机」や「会議室」なんてのはなくて、各自が好きなところに座り、好きなときに好きなところで会議をする。「フリーアドレス」ってやつだって。表紙にその写真が載っていて、これが圧巻なんだよね。

もちろん社内の反発はいくらだってある。でも「こんなのでは仕事できません」と訴える社員には、「じゃあ仕事しなくていいよ」と言っちゃう著者に、やっぱり「すごい」とついついニヤリ。僕とは結構合うかもしれないな。

とは言え、こんな改革されたら僕だったら絶対反旗を翻す。僕はむしろ個室が欲しいくらいだから。ああ、広い机と静かな環境が欲しい。

と、実は「フリーアドレス」以外にもいくつか違和を感じるところがあるのだけれど、それでも本書の、そしてこの著者のパワーには圧倒される。ここまで「偏り」を極められると強い魅力を感じてしまうんだよね。突出した個性を持っている人は、良かれ悪しかれ人を惹き付ける。

そんな著者の人となりを表した白眉の部分が、終章の「壁破壊の改革から学んだこと」。反常識的な言説ながら、僕は数々のフレーズに深く共感する。曰く、人を管理してはいけない。会社は夢や生きがいなど与えない。五年先など誰にもわからないのだから、先見性など気にしなくていい。などなど。いかなる理路でこのような結論を導き出すのか、詳しくは本書で。

なんか今日は著者の「すごさ」に終始しちゃった感があるけど、それついでに最後もまた、著者の言葉――僕を最も深く首肯させた言葉――で。

「混沌としたものを、無理やり明快にしてはいけない」

応援クリック、なにとぞよろしくお願いします!!

Comment

管理人にのみ表示する

あ〜。このお話聞いたことがあります。
何かの雑誌に載っていた・・。

フリーアドレス制は私の会社でも取り組まれてますが、
何分これも色々な問題がありますね・・。

でも新しい試みを率先してやっていく!
この考えには大いに賛成です。
応援ぽちりですヽ(*⌒∇⌒*)ノ
takatakago | URL | 2008/11/27/Thu 06:40 [EDIT]
自分は、この手のタイプは好きですね〜^^;

やさしいだけのトップやリーダーよりは、生涯こころに残る人のような気がしますね!
フリーアドレス制は、やってみたいですね〜
柔軟な制度に対応できる柔軟な人間を見極められそうで・・・笑
らん | URL | 2008/11/27/Thu 07:55 [EDIT]
最後の言葉には、老荘的な思想の匂いを感じます。
秦の公孫鞅を始めてとして、強烈で抜本的な改革は儒教思想からは出てこず、一見、世を捨てたように感じられる老荘思想から出てくるということの、現代での一つの証だと思いました。
西森憲司 | URL | 2008/11/27/Thu 14:16 [EDIT]
takatakagoさん、こんばんは
会議室まで設けないってのは反対なんですよ。
なぜなら、場所を変えるってことは、新たな発想が生まれる土壌を作るってことだから。
毎日毎日見える景色が一緒ってのは、思考の幅も狭まるんじゃないかな、と思うんです。
ドクエメット | URL | 2008/11/27/Thu 21:20 [EDIT]
らんさん、こんばんは
僕も結構好きです。
でも、実際こんな人が僕の上についたらぶちぎれるかも。あるいは、心酔するか。
いずれにせよ、極端な態度をとるかと僕は思います。
ドクエメット | URL | 2008/11/27/Thu 21:22 [EDIT]
西森憲司さん、こんばんは
ああ〜、老荘思想ですか〜。
そういわれればそんな気もしますね。さすが、面白いご指摘です。
抜本的な改革ってのは、「村はずれの狂人」によってもたらされるものなのかもしれませんね。
ドクエメット | URL | 2008/11/27/Thu 21:25 [EDIT]
こんばんは!
朝に時間が取れたら明日には追いつけると思います。。(;´д`)トホホ
ドクさん家族も楽しそうだな〜ってコメント返しで感じました!

さて、この、ぶち壊すっていう発想、私もやりました!
反対されても改革をしないと
赤字体質は改善されませんからね〜

そのかわり、変えたら責任が伴います!
成功するまで続ける努力はしなくちゃいけませんね〜
私も黒字化体質に変わったんで
会社を辞めましたからね〜
優希 | URL | 2008/11/27/Thu 22:52 [EDIT]
組織が人の集合体である以上そこに何らかの壁が生じるのはむしろ健全なこと。それを壊す(壊したつもり)というのは、ともすればイエスマンの集まりになる。
好業績は改革の成果か資源高の恩恵か?本来の水準に戻った現在こそ、この改革の成否がはっきりするのでは?
経営者の目的は組織の改革や部屋の模様替えでではないでしょうから
| URL | 2008/11/28/Fri 22:27 [EDIT]
優希さん、こんばんは
僕は基本的に「ぶっ壊す」方法をとらないんですよ。
今あるものを極力残しながら、どうやったら変えられるかって発想をする。
いわばぶっこわす「外科手術」にたいして「内科治療」ですね。

だけど本書を読むと、この会社はそうとう悪癖が跋扈していたようです。
そういったよどんだ空気が蔓延しているときは、「ぶっ壊す」こともかなり有効なんだろうなあと再認識した次第です。
ドクエメット | URL | 2008/12/02/Tue 21:37 [EDIT]
こんばんは
はじめまして!なのでしょうか。
できればお名前いただければ嬉しいなあ。もしブログをされているのであれば、訪問させていただいたのに。

さて、「壁」という言葉の定義をどうするかなんですよね。
それを仲間意識や連帯感という意味でとるのであれば「むしろ健全」なのですが、本書で描かれている「壁」はそうではなく、内輪の論理の絶対化なり無関心なり、常識的には「壊すべきもの」なんです。

あと、改革はついさっきはじまったものではなく数年続いているものなので、それに一定の成果があったことは疑いえないと思いますよ。

とは言え記事にも書いたように、僕はこんな改革はごめんですけどね〜。
ドクエメット | URL | 2008/12/02/Tue 21:44 [EDIT]
失礼とは思いましたがこの本について気になったので勝手に書き込みをさせてもらいました。

この著者については非コア事業の撤退と人員削減については評価できる点だと思います。
しかし、この会社の体質が腐りきっていたこと、フリーアドレスやそのほかの改革や新規の投資が今のところううまくいっているというのは、あくまで著者の主観であって内情を知らないものにとっては客観的に判断することはできません。組織の改革というのも単なる目的を達成するための手段であって、部外者が客観的に判断するには利益なり数字で現れているもので判断せざるを得ません。
たしかに、改革を始めた2000年ころから経常利益は右肩上がりしています。しかし非常に違和感を感じるのは、同じグラフに銀の高騰についてはコメントがあるにもかかわらず、直近の資源価格全般の上昇と経常利益の上昇の相関については何の記述も無いことです。この数年素材メーカーはすべてとはいいませんが、この会社同様の右肩上がりの上昇を続けてきたと認識しています。ですから、この会社の改革の実際の効果というのは、これらの影響を除いて評価する必要があると思います。資源高騰が一服した現在はそれを評価するのに良いタイミングではないでしょうか?(まだ2000年ころと比べれば高水準ですが) 
果たして著者がいうようにセクショナリズムが蔓延し、組織が腐りきっていたかどうはわかりません。しかし、自分と考えを異にするものをすべて壁として排除してしまえば、そこに残るものは何なのでしょうか?もちろん一企業のトップである以上ワンマンでも独裁でもかまいません。結果に対して責任を取ればよいのですから。

かさねがさね勝手な書き込みすみません。ちなみにブログなどはありません。
| URL | 2008/12/03/Wed 22:41 [EDIT]
ふたたびこんばんは
二回もご登場ありがとうございます!
いえいえ、決して「勝手な」書き込みだとは思いませんよ。
僕とはまったく違った視点からいろいろ意見を聞かせていただくことは、有意義以外の何ものでもありませんから。

おっしゃるように、業績が好調であるとして、それが改革の成果なのか、他の要因の成果なのかってのは慎重に見極めていかなきゃいけないでしょうね。
ただ、資源高騰という変数のみを完全に取り除いて、あくまで「改革」だけの成果を数値で取り出すってのは難しい気もしますが。

あとおっしゃるように、自分とは異質のものをすべて壁と見なして排斥すれば、イエスマンの固まりになってくるのは間違いないですね。
諫言できる人間をどれだけ周りに配置しておくか、それが経営者の懐のふかさであり、リスク管理なのだとも思います。

ちなみに読んでいただければわかるように、僕のブログは「書評」ではなく、「読後評」とも言うべきもので、時には本の内容にまったく触れていないものも。。。
今回については「すげー人だなー」ってこと、「最後の方にステキなフレーズがあったよ」ってことを述べているのみであり、改革の良し悪しや会社自体の健全性については触れていません(触れるだけの知識や能力もないし。。。)。

また、そんなんでよろしければお立ち寄りくださいませ!
ドクエメット | URL | 2008/12/04/Thu 20:39 [EDIT]

Track Back
TB*URL

Copyright © ビジネス書「極上三言」. all rights reserved.
FC2ブログ