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ビジネス書「極上三言」 20080819
時を越える本
考具―考えるための道具、持っていますか?考具―考えるための道具、持っていますか?
(2003/03)
加藤 昌治

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●ワクワクしませんか?楽しいですよ、考えるのって。
●やってみると分かること、が実はたくさんあるんですね。
●行きつ戻りつの試行錯誤がない企画もまたパワーがないのです。



 ビジネス書を何冊も読んでると、いろんな著者に参照されている本があることに気づく。それはいわばビジネス書の世界の「古典」のようなもので、『7つの習慣』とか『人生を変える80対20の法則』とか。本書はそこまでの「古典度」はないけれど、今まさに「古典」になりつつあるような本なんじゃないかな。たくさんのビジネス書が本書について触れていて、読んでみるとそのことに深く納得させられる。

 いやはや、一言で言えば網羅的。情報をインプットするための「考具」(メモの必要性やフォトリーディングなど)から、そのアイデアを展開するための「考具」(マインドマップやブレーンストーミングなど)まで盛りだくさん。さらには企画としてプレゼンする方法や行き詰ったときのアドバイスなどなど、どっかの「発想本」でかいつまんで紹介されていたものばかり。あんないっぱい読まなくても、これ一冊読んでたら済んだんじゃないの、と一瞬思わされたほどで。いやほんと、こりゃ「古典」たりうるわ。

 ちなみに僕の考える「古典」ってのは、決して「昔に書かれたものだから、今は古臭いもの」ではない。そうではなくて、むしろ最大級の褒め言葉と言ってもよく、「時間という最も辛辣な批評家のお眼鏡にかなった、極めて高い品質を持つもの」のこと。本にせよ歌にせよ映画にせよ、ちょっといいな〜と思ったものでも、時が経つにつれて「その他大勢」に埋もれていってしまうんだよね。時間ってのはほんと厳酷だ。

 そんな時間の激烈な攻撃を受け続ける中で、本書があとどれくらい「もつ」のか僕にはわからない。5年後に本書を思い返す人がはたして何人いるか、はなはだ心もとないところ。だけど本書の「考えるための道具を持たなきゃいけない」というメッセージ、それから実際紹介されている思考方法(考具)ってのは、適宜修正と発展を繰り返し、いろんな媒体に乗り換えながら後世にまで伝えられていくと思う。さながらDNAが生物の体を乗り物にしつつ、その保存を試みるように。

 そしていつでも、考えることがワクワクと楽しい時代であって欲しいなあ、とも同時に思うんだ。

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